2017年10月25日 新調教スタンドの竣工式が行われました 栗東トレセンに新たな歴史がスタート
「カメムシが大量発生した年の冬は雪がたくさん降る」
干した布団の3回に1回カメムシが引っ付いてるという、近年稀に見るカメムシ豊作の年。
冒頭の都市伝説が本当か?
否か?
この冬ハッキリする!
そんなことを考えて過ごしている関暁夫です。
否、サブです。
さて、ネタとしては幾分時間が経ち過ぎましたが、先月25日に栗東トレーニングセンターの新・調教スタンドの竣工式が行われました。
当日は生憎の曇り空。
というか、雨と曇りと台風しかなった今年の神無月。
10時までに新・調教スタンドへ奉献酒を運び込まなければいけません。
馬場の会場時間が10時。
この馬場を5往復
車を最寄りの道路につけて、泥んこの馬場を横切ること5往復。
靴の底は粘土が貼り付いたように泥だらけ。
真新しいスタンドを汚すわけにもいかず、運ぶごとに入り口付近で入念に泥払い。
小刻みにマーキングし、その都度、砂や草を後ろ足でかけ倒すオス犬のごとく肉球、、、ではなくて靴の底を地面にこすり倒す。
無事、10時までに納品完了。
大野神社の神主さんとしばし談笑し会場を後にする。
後日、調教スタンドの喫茶コーナーに飲食物を注文いただいている関係でスタンドに。
旧のスタンドの時もそうでしたが、昼間のスタンドは清掃スタッフ以外は人気がなく、天気の良い日なんかはバックにそびえる金勝山を眺めたり、視力回復に勤しんでいます。(仕事しろ!)
旧のスタンドはゴールが真正面になるような形で建てられており、向かって左よりに建てられていました。
新・スタンドはコースの真正面に位置してます。
なので、ゴールからは外れますが全体が隈なく見渡せるつくりです。
旧スタンドは3階建てでしたが、新スタンドは4階建て。
見下ろす景色も爽快です。
調教コースや坂路を映し出すモニターが何百台もあり、屋上の観覧席には足元にヒーターが設備されているとのこと(親しい設備屋さんからの情報)
観覧席も何もかもピカピカ。
晴天の日は最高に気持ちの良い景色が広がっています。
インタビュールームや展示コーナーなどもあり、ちょっとした競馬複合施設になっていました。
こういう施設が一般の人らが立ち寄れるトレセンマーケット付近にもあれば、
「競馬ファンは喜ぶだろーになー」
と思いながら、しばし眺める。
栗東トレーニングセンターが開場して約半世紀。
あらゆる建造物の老朽化が進み、
近年、
競走馬診療所の新築建て替え。
従業員宿舎の耐震工事。
昨年から今年にかけて乗馬苑改築工事。
そしてこの新・調教スタンド建設。
あらゆるものが新しく様変わりし、競馬界や栗東トレセンはさらなる飛躍を目指します。
しかし、新しくなるものがあれば、去るものもある。
旧のスタンドの喫茶コーナーにあるセピア色の写真をお願いしてお借りする。
テンポイント号の小川佐助調教師。
シンザン号の武田文吾調教師。
戦後直後の競馬を支えたメンバーがそこに。
日付は昭和27年1月22日。
まだ中央競馬会が発足する以前のものです。
在りし日の浅見国一調教師がこの写真を家に持ち帰り、名前を附って帰しておかれたとのこと。
諸先生方は
今の競馬を、
栗東トレセンを、
新・調教スタンドを、
どんな気持ちで見つめているのか?
しばし、その心中を察してみる・・・
もの言わぬ写真を眺めながら・・・
そっと、
先生方も新・調教スタンドに引っ越ししておく。
「競馬とは最高の推理小説である」
大川慶次郎