9月21日 栗東トレセンの歴史に新たな1ページが 寺島良調教師 新規厩舎開業!
こんにちは!サブです。
今回は「馬に親しむ日」の続きと見せかけてからのぉ~新規開業厩舎のレポートです。
本来、新規厩舎とは、毎年3月1日に開業するのが通例ですが、今年の7月24日に田中章博調教師が逝去されたため、急遽、昨日9月21日に寺島良調教師が開業される運びとなりました。
台風が通り過ぎつつあった開業前日の夕方5時過ぎに、寺島先生は、厩舎でひとり開業準備のため、飼糧屋さんと打ち合わせをされていました。
開業される厩舎の番号は「イー22」。
(ん?イー22と言えば、昔の大久保龍志厩舎ではないか?)
そう思ったボクは、明日に運ぶ開業祝いの納品場所を先生に尋ねる際に、
「先生、旧の大久保厩舎に入られたんですね?」
と話してみました。
先生は、
「そうなんですよ。どこに何を置いたらいいか、全部わかるんで助かります」
と少し笑顔を見せられました。
先生の栗東トレセンのキャリアのスタートは、この「イー22」の大久保龍志厩舎から。
調教師としてのスタートも「イー22」。
何か因縁めいたものを感じますが、辺りが暗くなった夕方、過って知ったる馬房で開業準備を進める先生の胸に去来してるのは、
駆け出しの頃の自分か?
自らが手掛けた名馬・アサクサキングスとの思い出か?
忙しいから、そんな思いに浸る間もないんかなーなどと厩舎を後にしながら想像するボク。
そして迎えた開業当日。
ワカとボクはたくさんの厩舎関係者からの開業祝いと、安井商店からのお祝いのシャンパンを持参し、寺島調教師の元へ。
開業当日は、前日まで他の厩舎でスタッフが稼働されているため、引っ越しや、ボクたちのような関係者からの挨拶の応対などで、先生は大忙し。
本来なら声を掛けるのも憚られるほどですが、ワカとのツーショットや、厩舎のネームプレートの撮影も快く受けてくださり、本当にありがとうございました。
ワカが
「おめでとうございます。厩舎カラーは大久保厩舎と同じ白なんですね。」
と尋ねると、
先生は
「松田厩舎のカラーと。」
と言いながら、TERAと青色のネームが入った胸元に目を移されました。
調教師に合格された際に所属していた厩舎が松田国英厩舎。
言わずと知れた、角居先生、友道先生、高野先生と言った錚々たる面々を輩出した名門厩舎です。
所属された2つの厩舎の経験を土台として、自らの厩舎を立ち上げていこうという決意が厩舎カラーに現れていました。
このように厩舎前は物々しい様子。
関係者がひっきりなしに行き来します。
師である大久保先生も愛弟子の寺島先生の開業が気になるのか、馬房前でお見受けしました。
寺島先生の周辺の方々に聞くと、先生は本当に馬が大好きで、厩務員になられた当時も数少ない休みを園田・名古屋・笠松と言った近隣の地方競馬観戦に充てられていたとのこと。
ボクは思いました
「好きこそ ものの 上手なれ」
先生が調教師合格の会見で述べられた
「調教師と言えば、自分の名前が出してもらえるよう頑張ります」
という抱負は、
この諺のように、先生の馬に対する思いが原動力となって実現していく。
そう期待せずにはいられない1日でした。
オッス!